渋谷尭深の能力(ハーベストタイム)を検証するサイト
検証結果
前のページでのアルゴリズムを元に、Javaプログラムを作成し、オーラスまでの局数が7〜14局のときそれぞれについて、半荘10万回をシミュレーションしてみました。
10万半荘程度じゃ足りないんじゃないの? という方はこちらへどうぞ。
この時、以下の条件をみたすものとしました。
- 栽培期の配牌は全くのランダム。
- 栽培期の第1打は前ページのアルゴリズムにのみ基づく。
- オーラスの配牌は果実牌+残りはランダム。
- オーラスまでの局数は7〜14。
オーラスまでの局数が14以下なのは用語の定義参照。
そして気になる結果は以下のようになりました。
オーラスまでの局数 | 第1ツモでの和了回数 | 配牌でのテンパイ回数 | Ia型回数 | Ib型回数 | II型回数 | III型回数 | (Ia+Ib+II+III)回数 | (II+III)回数 | (III)回数 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
7 | 0 | 1 | 4073 | 10930 | 2253 | 98 | 17354 | 2351 | 98 |
8 | 1 | 18 | 7682 | 17782 | 8051 | 577 | 34092 | 8628 | 577 |
9 | 0 | 73 | 10455 | 20867 | 17335 | 2752 | 51429 | 20107 | 2752 |
10 | 2 | 299 | 11731 | 19686 | 26799 | 7924 | 66140 | 34723 | 7924 |
11 | 18 | 1535 | 11725 | 16177 | 32942 | 16920 | 77764 | 49862 | 16920 |
12 | 105 | 7044 | 10722 | 11734 | 35262 | 28266 | 85984 | 63528 | 28266 |
13 | 701 | 26635 | 8785 | 7922 | 34171 | 41065 | 91943 | 75236 | 41065 |
14 | 10295 | 48479 | 7050 | 5141 | 30415 | 53777 | 96383 | 84192 | 53777 |
Ia型は三元牌がAAABBBCの形になっているもの、Ib型はAAABBCCの形になっているもの、II型はAAABBBCCの形(和了れば小三元確定)になっているもの、III型はAAABBBCCCの形(和了れば大三元確定)になっているもののことです。
正直に言えば、元動画とほぼ変わらない結果が出た気がします。一応元動画の結果よりはI型以上、II型以上、III型の割合はそれぞれわずかに上がっているのですが、それがアルゴリズム変更の結果なのか果実牌以外の配牌も考慮した結果なのかわかりません。
むしろ注目すべきは配牌でのテンパイ回数ではないかと思います。オーラスまでに14局を消化した時のその回数は、10万回中約5万回と、ほぼ5割の確率で配牌テンパイです。他、約1割の確率で第1ツモ和了というのは脅威以外の何物でもありません。
なお、天和や地和ではなく第1ツモ和了としているのは、第1ツモまでに鳴きが入る可能性を考慮にいれているからです。
更に恐ろしいのは、この和了やテンパイがすべて四暗刻を前提としているということでしょうね。相当な確率で役満和了ですよ、これ。
なお、四暗刻型しか考えていないのは、私のプログラミング能力によります。orz 他の役も考えればもうちょっとだけ和了率やテンパイ率はあがるでしょうね。
さて、4人のプレイヤーの実力が伯仲していると考えると、1回の半荘でのオーラスまでの局数は流局なしなら平均で10局弱(流局を考えれば10局強?)になるものと思われますので、以下では10局の時を考えます。
計算が間違っているよーというのであればご意見ください。
配牌時に(和了れば)大三元が確定するIII型は1割にも満たないのですが(それでもかなりすごいと思います…)、1度鳴けば大三元確定のII型を加えれば約1/3の確率になるので、これはもう十分な脅威といっていいでしょう。さらにすごいのは配牌時のテンパイ率0.3%というところで、この値自体はごく僅かなものとはいえ、通常と比べると遥かに高確率。まあ、さすがに配牌時にテンパイということはこのように稀なのですが、テンパイ速度が通常よりはるかに上がることは(この表を見る限り)確実といっていいでしょう。
結論としては、ハーベストタイムという能力は、栽培期の第1打さえうまくすれば相当強力だと思います。ただ、それもオーラスまでの局数による変動型の能力ではあるのですが。まあ、平均的な局数でも十分強力ではないかと思います。しかし、それを活かすにはオーラスまでにあまり負け過ぎないぐらいの技量が必要ですね。
※オマケ 作中で、新子憧がタネ牌を増やすリスクを背負ってまで親で和了るべきかどうか相当悩んでいたようですが、これを見る限り局数が1つ増えるだけで凶悪度が増すので、真の能力を知っているなら和了らないという選択をするべきでしょうね。あと、和ならどうするか考えていましたが、和なら「そんなオカルトありえません」で一蹴でしょう。